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Sweden 旅の途中で(2014年④)スンドボーン村にて

この記事の目次

掲載号:The SWEDEN HOUSE No.161

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スンドボーン村にて

スウェーデン人憧れの地といわれるダーラナ地方。シリアン湖を中心に無数の湖・河川そして森が続く、まさに心洗われる光景の地だ。今回はそのシリアン湖から少し南に位置するスンドボーン村のこと。

この村の名前だけで、あっと気がついた人も多いと思う。そう、スウェーデンで愛され世界的に知られる画家カール・ラーションが家族と共に暮らし数々の作品を制作した屋敷がある村だ。

私は、彼のパリ時代の作品、パリ郊外の”グレー村時代“の作品も好きなのだが、スウェーデンの人々は彼と家族の光景の作品に限りない情愛を捧げた。

その屋敷はいま博物館となって夏の間だけ公開されている。入館して家の中に入ると、まるで自分があの絵の中の、あの時代にトリップしていく感覚になる。

もともとこの一帯は銅や鉄の資産家たちが夏の避暑地として湖畔沿いに別荘を建てた。ほとんどが伝統的な木造家屋で、なかなか素敵な家ばかり。今回の絵は、その中の一つを取り上げた。

ラーション邸のお隣にあり、奥様のカーリンの親族の家だとか。現在もその家系の人が居住している。私が2 度目に訪れた時、年配の男性が庭の花の手入れをしていた。

声を掛け話したいと思った。でも、きっとそういう観光客が多いかもしれないと思い、やめにした。

俗っぽさが恥ずかしくなるような美しい場所なのだった。

 

Prof ile
深井せつ子
画家。北欧各国の清涼な風景に魅かれ、北欧行を重ねながら、個展・出版等で作品の発表を続けている。絵本に『イェータ運河を行く』、『風車がまわった!』、『一枚の布をぐるぐるぐる』など。北欧絵本『森はみんなの保育園』は昨年10月に出版された(全て福音館書店)。

Instagram(@setsukofukai)

 

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