スウェーデンの家庭では、おやすみ前の絵本の時間に、お父さんやお母さんの毎日のことを話す習慣があります。
そうして家族のことを一緒に考えるひとときを、とても大切にしています。家族が集まる時間に、家をつくるときに込めた、あなたの願いを話すことも、かけがえのない絆になるのではないでしょうか。そんな皆さまの団らんに、スウェーデンハウスはお役に立ちたいと思います。
私たちの願いの軌跡でもあるスウェーデンハウス30年の物語を、いまお伝えします。
掲載号:The SWEDEN HOUSE No.153
心を満たすもの。
「人が人らしく自然と調和して豊かに暮らす」。
1972年、そんな純粋な理想を求めたまちづくりが北海道ではじまりました。
この計画に参加していたのが、スウェーデンハウスの生みの親となる手取貞夫氏や現・聖路加国際病院理事長の日野原重明氏です。二年前に万国博覧会が大阪で開催され、誰もが日本の物質的な豊かさを信じていた時代。日本の住宅の実情は、質よりも価格や供給量が重視され、スクラップ&ビルドを繰り返すばかり。彼らは当時の日本にはなかった、人の心を満たし続ける家を求めて世界へ旅立ちます。1977年の冬、北米から北欧へと続いた旅は、思いもよらぬ衝撃的な出会いを迎えます。
彼らが目にしたのは、厳寒の雪景色に建ち並ぶスウェーデンの木の家。
日本人が親しんできた木造住宅でありながら、北欧の厳しい自然の中で百年も快適を保ち続けるというその家に、彼らはただ驚くしかありません。この家との出会いが、スウェーデンハウスの原点となりました。

スウェーデンでは、すでに生活そのものが文化であり人生の楽しみとする考えが根づいていました。
それを支えているのが、自然とともにありながら快適な暮らしを実現する木の家。
手取氏は、そんなスウェーデンの住文化に、日本が忘れかけていた豊かさを見ます。
そして帰国後、家々から広がる家族の満ち足りた笑顔を目標として、北海道のまちづくりを「スウェーデン村」とする構想を打ち立てます。このまちが、1984年に誕生した「スウェーデンヒルズ」です。そして、このまちに建てられたのが「スウェーデンハウス」でした。
スウェーデンヒルズの歩み
1972年 北海道石狩地区にニュータウン構想
1978年 スウェーデン駐日大使が訪問 北海道とスウェーデンの交流シンボルスウェーデン村構想
1980年 スウェーデン村に実験棟2棟完成
1984年 スウェーデンハウス株式会社誕生 スウェーデン村をスウェーデンヒルズへ改称
現在 約400世帯・750人の方が居住するまちへ成長
自然からの贈り物
人と自然が調和するということは、長い自然のサイクルに人が参加するということではないでしょうか。
そしてそれは、何世代にもわたる歳月をかけて取り組むことでしか実現できません。かつて森林破壊の危機に瀕した歴史を持つスウェーデンは、国をあげて人と自然との調和を叶えるために、1903年、森林保護法を制定しました。
この法律は、高樹齢の木を伐採し、伐採量より成長量が上回るように植林を義務化したもので、森を若返らせることにもなります。1903年はライト兄弟が初飛行した年。膨大なCO2を排出する飛行世紀元年に、スウェーデンは、地球上で唯一再生可能な天然資源である木を守る「森の管理人」となることを国策として決意しました。
スウェーデンで生まれ世界中に愛されている名著『ニルスのふしぎな旅』。小学校の地理の副読本として1906年に書かれたこの物語には、永遠に植物がはえないと大人があきらめていたはげ山に、スウェーデン国旗を持った子どもたちが、後世を思いながら苗木を植えるシーンが描かれています。それは、当時すでに森林破壊の危険性に気づいていたスウェーデンの人々の姿です。
日本に建つスウェーデンハウスは、30年前に建てられた家も、これから建てられる新しい家も、樹齢80年前後の北欧材を使用しています。もしかすると、物語に登場した子どもたちからあなたへの贈り物かもしれません。どうかお子さんに、話してあげてください。森を守る自然のサイクルに、すでにわが家が参加しているということを。お孫さんの代まで、それはずっとずっと続いていくということを。
これからも
私たちは、それぞれが一人の生活者としての目を持つことを大切にしてきました。
だからこそ、日本に「住宅性能」という言葉すら普及していない創業当初から、私たち自身が生活者として暮らしたいと望む、孫の代まで快適を支え続ける性能の家をお届けしてきました。多くのハウスメーカーがなおざりに性能や環境面の仕様変更を重ねても、頑なにその性能を貫くことができたのは、オーナーの皆さまのご信頼があってこそ。全国で家づくりをお手伝いできるようになったことも、温かいお声をたくさんいただいたお陰です。

豊かさや幸せは、性能だけでは測ることはできません。しかし住まいの性能が大きな支えとなり、思いきり暮らしを楽しんでいただくことはできます。私たちは、30年にわたる皆さまとの交流を通じて、スウェーデンハウスの高性能は家族の笑顔のためにあることを、実感させていただきました。快適な空気環境や、不安から解放された安心の上に、オーナーの皆さまは暮らしを存分に楽しまれ、幸せな時間をじっくりと重ねられています。
かつて手取氏がスウェーデンで感じた豊かさを、私たちは日本でオーナーの皆さまから教えていただきました。私たちは、スウェーデンハウスならではの暮らしを、皆さまから、深く、広く、楽しく学ばせていただきたいと考えています。私たちの恩返しとして、皆さまの暮らしがもっともっと楽しくなるようなお手伝いをできたらと願っています。