福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!
昼間のおうち
現在、スウェーデンでは日本のように保育園と幼稚園という区別がありません。以前は幼稚園に似た施設があったのですが、多くの女性が社会に進出し始めた1970年代には、専業主婦である女性がほとんどいなくなり、多くの子どもたちは「昼間のおうち」という意味の保育園「Daghem(ダーグヘム)」に通うことになりました。
1998年には、保育園の管轄が日本でいう厚生労働省から文部科学省に移り、名前も就学前学校となり、それまでは教える事がなかった文字や数字を、遊びをとおして学習する内容に変わりました。しかし、それは決して知識を与えるというのではなく、自分たちで考え、必要な知識を身につけ、問題を解決する力を育てるというカリキュラムになっています。社会への第一歩を踏み出す保育園で、その後の人生を生きて行くための基礎をしっかり作ってあげるのが目的だそうです。

保育園のおやつ
長い間、ダーグヘムは通称Dagis(ダーギス)と呼ばれ、今でもそう呼ぶ人は少なくありません。ダーギスは「昼間のおうち」という意味のとおり、子どもたちが家にいる感覚で過ごせるように作られています。全員の食事を作る大きなキッチンも備わっていて、時々子どもたちもそのキッチンで一緒にパンを焼いたり、おやつを作る事があります。3時のおやつタイムには、野菜やフルーツを切ったものがよく出されますが、ベリーやフルーツのスープも子どもたちの大好物です。
私の子どもたちが通っていたダーギスでは、ラスク(乾燥させたパン)とブルーベリーのスープがおやつに出ることがよくあり、おやつが終わった頃にお迎えにいくと、口の周りにブルーベリーのおひげをつけた子どもたちが、元気に飛び回っていました。こんな光景を目にする時は、「今日も楽しい1日を過ごしたんだな...」って、ほっとする瞬間でもありますね。

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