福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!
暗い冬に必要なこと
スウェーデンの冬の寒さは厳しく、ストックホルムでも気温がマイナス15度くらいまで下がります。ですが、それよりも厳しいと感じるのは暗い日が続くことです。
北部地方の北極圏内では、白夜の夏とは正反対で太陽の昇らない日が何日も続きます。中部に位置するストックホルムでも9時頃にようやく陽が昇り、3時前には沈んでしまいます。特別なイベントもなく、ただ日ごとに暗くなる11月は、皆が一番嫌いな月だとも言われます。実際に太陽が人間にもたらす効果というのは大きく、この時期に気持ちが沈むのは当然の事なのだそう。ですから、スウェーデンではそれを防ぐためのサプリメントが一般的です。太陽にあたる事で体内で活性化するビタミンDは、骨の成長に必要な栄養素で、特に子どもたちにはビタミン剤を与えることを薦められます。
また、北欧の人たちは冬の休暇に太陽を求めて南の国に旅行する人が沢山いますが、それは贅沢ではなく、冬を乗り切るために必要な手段のひとつなのです。
(左)クリスマスの4週間前から灯すアドベントユース
(右)窓に吊るしたアドベントの星と気分を明るくしてくれる窓辺の飾り
冬一番の楽しみ
クリスマスから遡って4週間前の日曜日は「Första advent(第一アドヴェント)」と呼ばれ、この日からクリスマスの準備が始まります。テーブルには4本のキャンドルを立てた「Adventlljus(アドベントユース)」が準備され、クリスマスまでの4週間、日曜日ごとに1本ずつキャンドルに灯をともしていきます。4本目のキャンドルが灯ると、そう、いよいよクリスマスです!
クリスマスツリーを飾るのはイヴの直前なのでまだまだ先ですが、クリスマスの星の飾りを窓に吊るし、子どもたちが保育園や学校で作ってきたオーナメントも窓辺に飾ります。週末は子どもたちと一緒にジンジャークッキーを焼いたり、クリスマス用のキャンディーを作ったりと、お菓子作りにも精を出し、アドベントの日々を楽しみます。
クリスマスは宗教的な行事ですが、暗いこの時期のスウェーデンには、なくてはならない一大イベントでもあるのです。このように北欧の人たちは、暗く長い冬を楽しくすごす方法をちゃんと心得ているのです。
(上)週末に子どもたちとお菓子作り
(下)生クリームを煮詰めて作るクリスマスのキャンディー
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