五感を鍛える夏休みの過ごし方

この記事の目次

福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!

五感を鍛える夏休みの過ごし方

mamapapa20_photo1

スウェーデンの子どもたちは、宿題もなければ登校日もない2ヶ月半の長い夏休みを、のんびりとすごします。家族で2週間前後の国外旅行に出かけることもありますが、夏は一年中で一番良い気候なので、国内ですごす人が多いようです。子どもたちは、家族や親戚と一緒に、または休暇を少しずらして取るママとパパのどちらかと一緒に、夏休み中をサマーハウスですごすことは珍しくありません。両親ともに仕事をもつスウェーデン社会では、長い夏休みは家族がゆっくりとコミニュケーションをとる大切な時間でもあります。

そしてサマーハウスで過ごすもうひとつの目的は、ちょっと不便な環境で原始的な生活をし、生きる力をつける事です。例えば、井戸から汲んだ水で顔を洗い、お湯を湧かして飲み、食器を洗う。こうして水の大切さを学びます。もちろん環境保護のため、水洗トイレもありません。たっぷりとある時間は、森の植物や湖の生き物を観察するのには充分。びっくりするような発見をしたり、疑問を抱いたりと、創造力を大きく育ててくれます。

mamapapa20_photo2

サマーハウスがある場所は森に近いだけでなく、水辺にも近いことが多く、暑い日には湖や海に飛び込み身体を冷やします。そのため、スウェーデンでは、まず溺れないために水泳を習います。涼しい日は、水遊びの後、付近に建てられたサウナ小屋で身体を温めることができるので、お風呂はもちろんシャワーさえないサマーハウスもあります。お風呂好きの日本人には想像もできませんが、それは湿気のない北欧ならではのことでしょう。

このように文明から少し離れた生活を通して、人間本来の勘を取り戻したり、知恵を働かせたりする能力が育まれるというのがスウェーデン人の考え。都会で失われた感覚を自然の中で修正しながら、心と身体を休めるのがスウェーデン流夏休みのすごし方です。8月半ばには、長い休みの間に補給したエネルギーとリフレッシュした頭で、子どもたちは学校に、大人は仕事場に戻ります。

mamapapa20_photo3

 

< 雨のしのぎ方、あれこれ  スウェーデンの保育園事情 >

  • メルマガ登録