掲載号:The SWEDEN HOUSE No.165
1744年建造の旧市庁舎
由緒ある古都
群島からなる首都ストックホルム。それを抱えるメーラレン湖の北辺に港を持つシグチューナという古都がある。
この古都の街なみは、驚くほど小さい。子どもが力いっぱい走ったら端から端まで3分とはかからないだろう。街なみの家は、全てが木造で、色彩が柔らかで愛らしい。
ところが博物館で、この街の歴史を知って驚嘆した。11世紀から栄えた街なので、大都市ストックホルムが、まだ寒村だった時代に、ここはすでに街として繁栄していたという。そして、市街道路としては、スウェーデン最古のものだとのこと。
中世時代は重要な港として活躍。ストックホルムからの船が毎日寄航し、物資の積み下ろしをしていたようだ。この愛らしい街が、そんなにも歴史あるところだったとは。
塔の絵は、中世時代建築の市庁舎。屋根以外は全て木造の建築物。現在は観光案内所として人々から大切にされている。
シグチューナの木造商家
Prof ile
深井せつ子
画家。北欧各国の清涼な風景に魅かれ、北欧行を重ねながら、個展・出版等で作品の発表を続けている。絵本に『イェータ運河を行く』、『風車がまわった!』、『一枚の布をぐるぐるぐる』など。北欧絵本『森はみんなの保育園』は昨年10月に出版された(全て福音館書店)。
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