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これからの時代の住まい選びに、大切なことは一体何なのか。今回は「強い家」という視点から考えます。
掲載号：The SWEDEN HOUSE No.185
100年住めるというその家は、100年住みたくなる家でした。
家を建てようと思いたってから、いろいろなことが気になりだした。「いい家を建てたい」――漠然とした希望はあるけれど、いい家って一体何だろう。家族、健康、子育て、趣味、地域、老後...災害や環境問題だって、切り離せないキーワードだ。恐らくは一生に一度のことだから、一生のことを思い描く想像力が大切になってくる。しかも想定外のことも起こる世の中だ。その想像力はたくましくなければならない。10年後、30年後、50年後、この家で良かったと思えるような我が家にしたい。
スウェーデンハウスに出合ってまず惹かれたのは、「強い家」であること。構造、工法、部材...さまざまな要因が相まって、北欧の苛酷な自然環境にも負けず、日本特有の自然災害にも強い、「100年住める家」となっているのだと聞き、未来の自分を想像してみる。家は、大切な家族と生活を、「毎日」守ってくれなければならない。そして万が一のことがあった時にも、何処よりも安全だと思える場所でなければならない。高齢になってもそれは変わらないでいて欲しい。家族が増える、子どもが巣立つ、家で過ごす毎日になって悠々自適...それでも若い時ほど動けなくなるだろう。一人になることだってないわけではない。どんな自分がそこにいても、一日一日、楽しく暮らせる、そんな「強い家」がいい。
カタログに書かれた技術的な数値や調査結果にも驚いたが、もっと驚いたのは実際に足を踏み入れた時の何とも言えない心地よさだった。柔らかいもので包まれるような安心感と、頑丈なものにガードされる安心感。一見相反するような2つの心地よさに、真の強さの意味を知る。「家」ではない、「暮らし」なのだと、素足で木の感触を味わいながら思う。ただ頑丈なだけの、強い箱が欲しかったのではないのだと。
いつまでも続く安心の暮らし――そんな一番の「強さ」を求めて、スウェーデンハウスに住み始めて10年以上の月日が流れたが、暮らしの中で、強さの正体は、更に明らかになっていった。楽しい毎日、けれど天気の良い日ばかりではない。たまには不安な出来事もある。想定外の事態もある。でも、どんなに困ったことがあっても、我が家には相談できる相手がいる。これは家を建てた時には分からなかったし、期待もしていなかったことだった。ドアノブの動きが少し悪いかな、ここに作り付けの棚があったらどうだろう、大型の台風が来るらしい...そんな時、一緒に「我が家」のことを考えてくれる人たちがいる。古くからの友人のように、私たちの暮らしを大切に思ってくれる人たちがいる。この家は、私たちだけで建てたのではなかった。そんな当たり前のことを、この10数年、何度実感したことか。
スウェーデンハウスに100年暮らすということは、スウェーデンハウスの人たちと100年付き合っていくということなのだ。家自体の強さのうえに、人の優しさとこだわり、ぬくもりがプラスされる。それはちょっとやそっとでは揺るがない「安心」だ。安心こそが、真の強さだ。
人生100年時代と言われ始めて久しい。誰もが持続可能な社会の実現を願っている。スウェーデンでは昔から当たり前だった「100年住める家」は、これからこの国でもスタンダードになるだろう。でも、「100年住みたい家」はきっとそんなに多くはない。スウェーデンハウスに巡り逢えた幸せを、日々かみしめながら暮らしている。
文:上西左知子
コピーライター/スウェーデンハウスオーナー 2006年入居
モデルハウスインフォメーション
スウェーデンハウスンのモデルハウスには、一つ一つどの家にも、安心して暮らせる心地よさがあります。また築年数を重ねて味わいを深めてゆく、それぞれの美しさがあります。ぜひ実際に見て、感じてください。
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