福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!
土曜日のお菓子 Lördagsgodis(ローダーグスグーディス)
スウェーデンのスーパーに行くと必ず計り売りのお菓子コーナーを見かけます。色とりどりのお菓子がずらっと並んでいる風景は圧巻。その華やかさと可愛さ、そして甘い香りに足を止めずにはいられない、誘惑いっぱいの危険なコーナーです。スウェーデン人の甘いもの好きは知られたところですが、子どもだけでなく大人たちもお菓子が大好きだということがうかがえます。
華やかなお菓子売り場の中で、ひときわ目を引くのは何といっても「真っ黒なお菓子」。さて、いったい何でできているのでしょうか?!これは北欧諸国やドイツ、イギリスでもよくあるもので、Lakrits(ラークリッツ※)の根っこからとれたエキスでできています。日本ではリコリスという名で知られていますが、お味のほうはというと…、昆布に少々似ているともいわれ、薬のような香りと味は日本人にはちょっと受け入れがたいかもしれませんね。スウェーデン人はこのラークリッツ味が大好きで、グミだけでなく、真っ黒なアイスクリームやお料理にまで使うのですよ。
※ ラークリッツ:豆科の植物 スペインカンゾウ

(左)ラークリッツ味のグミ。写真は日本でも手に入る、ドイツのハリボー「ラクリッツ シュネッケン」。
(右)カラフルなグミ。
お菓子好きのこの国では、子どもたちがどれくらいのお菓子を食べているのか、とても気になるところですね。実はスウェーデンでは、Lördagsgodis(ローダーグスグーディス)「土曜日のお菓子」といって、土曜日にだけは好きなだけお菓子を食べていいと決めている家庭が少なくありません。
1940年代に行われた実験で、毎日少しずつお菓子を食べるよりも、週に1日だけたくさん食べる方が虫歯になりにくいという事が判りました。それを受け、一部の親たちが始めたことですが、1950年代にはすっかり定着しました。我が家でも、この習慣をとりいれたところ、「今日は何曜日?」が、子どもたちの目覚めの一言となりました。
ちなみにスウェーデン人は一人当たり週に350gのお菓子を買うそうですが、イースターとクリスマスにはどっさりと買い込みます。昨日3月24日はイースター前の木曜日、以前お話した可愛い魔女たちがお菓子を貰いに歩く日です。実はこの日のお菓子の売り上げが1年で一番多いとか。イースターは土曜日だけでなく、木曜日からお菓子を食べられる特別な週末です。

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