「グリーンと暮らせば ➑」寄せ植え

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巡ってくる季節が待ち遠しい――。そんな「身近な花と緑の世界」。スウェーデンハウスオーナーでもあるプロガーデナーが、ご案内します。

掲載号:The SWEDEN HOUSE No.183


春が待ち遠しくなってきたら、お花屋さんに立ち寄ってみてください。1月末から2 月になると、ポット苗の球根が店頭に並んでいるかもしれません。もし出会えたなら、ご自宅の窓辺で寄せ植えにしてみてはいかがでしょうか。外よりも一足先に、家の中で春を迎えることができます。球根や苗は、花の色を3色くらいに絞り、そのうえでルピナスとミニアイリスのように「育つ高さ」が違うものを選ぶと、一体感がありながら表情豊かな寄せ植えができます。オススメはハナニラや菜の花のような野の花をプラスすること。春の野原を切り取ったような自然な雰囲気になります。木枠の窓を額縁に見立て、花が咲いた姿を想像しながら、絵を描くように寄せ植えをするのもいいですよ。

greem_8_1写真の状態で10日から2週間程度楽しむことができます。

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<用意するもの>
■ 好きな球根や苗
写真のプランターの中には ①ルピナス( 紫x白、桃色×白) 、②ヒヤシンス(青)、③チューリップ(黄色)、④アネモネ(紫)、⑤ラッパスイセン(白×黄色)、⑥ミニスイセン(黄)、⑦ムスカリ(青)、⑧クロッカス(黄)、⑨ハナニラ(別名:イフェイオン青)、⑩ミニアイリス(青)、⑪オーニソガラム・ウンベラツム(ヒヤシンス科 白)が植えられています。
■ 観葉植物用の土(庭の土は、虫の卵が入っていることがあり、室内の暖かさで孵化してしまうので、避ける)

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<花の選び方のポイント>
■ 球根は発芽させるのが難しいので、芽を出した状態の球根を使う。
■ 初めての方は、花の色を3色ぐらいに抑えるのがオススメ。黄色を入れると春らしくなる。
■ ラッパスイセンとミニスイセンのように「種類」は同じでも花の大きさや色が違うものを入れると、統一感が出る。
■ 高くなるもの①③⑤、低いもの⑥⑦⑧⑩、中間のもの②④⑨⑪を用意する。

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<植え方のポイント>
■ 基本は奥に背の高いもの、手前に小さいもの低いものを植える。ただし、手前にも少し高いもの、奥にも少し低めのものを植えると、整列し過ぎず自然な雰囲気に。
■ ポイントになる色を散らすと、全体にまとまりがつく。(写真のポイントカラーは黄色)
■ 全ての球根や苗をプランターに配置してみて、全体の雰囲気を見てから配置を調整し、植える。植えた直後は一度萎れるので、たっぷり水をあげて、水揚げをさせる。
■ スイセンを利用する場合、球根がまとまっていたらバラして植えると、自然な雰囲気に。
■ 球根でもチューリップやラッパスイセンのように背が高くなるものは倒れやすいので、深く植える。
※芽の状態で、花が咲いた状態の寄せ植えをイメージしにくい場合は、3 月から4月にすでに花が咲いているものが店頭に並ぶので、そちらで寄せ植えする。

<管理の仕方>
■ 日光が入る窓辺に置く。
■ 3日に一度程度、外に出してたっぷりの日光に当ててあげる。その際に水やり。(球根は湿度が高いと腐ってしまうので、外に出したついでに水をあげるくらいが丁度いい。)
■ ヒヤシンス、チューリップは2週間程度で花が終わる。花が終わったら、違う球根と入れ替えると長く寄せ植えが楽しめる。
■ 花が終わった球根は、花の部分を切って、地植えや植木鉢に移して外に出す。たっぷり光合成をさせてあげると、球根が太り、来年も楽しむことができる。
■ ルピナスは上の花が終わったら、脇から新しい花芽が伸びてくるので、終わったら上を切る。
■ コンテナの中の花が少なくなったら、お庭に生えているタンポポやハコベなどを植えると、自然な雰囲気が増す。

 

<vol.07 「グリーンと暮らせば 」 vol.09>

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