福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!
北国スウェーデンでも、ストックホルムのような都会では、大雪に見舞われるとバスや鉄道が遅延したりストップしたり、交通機関が麻痺する事があります。インターネット社会の現在、そんなトラブルが予想される日は家で仕事をする人も少なくありませんが、大抵の子どもたちは地元の学校や保育園に通っているため、雪ごときでお休みするわけにはいきません。除雪されていない場所では、ベビーカーを押すのもひと苦労です。そこで、活躍するのがPulka(プルカ)=ソリです。
私が初めてスウェーデンに引っ越した年の冬は大雪の日が続き、当時5歳の娘の手をひき、2歳の娘を乗せたベビーカーを押して雪道を歩くのは至難の業でした。「雪の日はソリを使うんだよ。」と、スウェーデン人に教えてもらってからは、ソリが大活躍。プラスチック製のソリに子どもを乗せて引っ張れば、雪道はスイスイ歩けて、おまけに子どもたちは大喜び!さらに、お買い物の荷物まで運べるのですから!雪国では、ソリが遊びだけでなく交通手段になるなんて…生活してみないと分からないものですね。
子どもたちを乗せて移動したり、丘から滑ったりするプルカは、浅い箱形で座るスペースだけの簡単なものから、座席やハンドル付きのものまで種類がたくさんあります。その他にもspark(スパルク)「蹴る」という名のついたキックボードのように足で蹴って前に進むタイプの木製のソリがあります。ハンドルに袋を引っ掛けたり、少し高めに作られた座席に物をおいて運ぶ事もできるので、お買い物には重宝します。都会では見かけた事がありませんが、北部地方では現在も冬場の自転車として活躍しています。
スウェーデンでは氷点下の日でも赤ちゃんを連れて散歩することは普通の事です。昔はソリ付きのベビーカー、「蹴る箱」という意味のsparklåda(スパルクローダ)があり、これで雪道の散歩をしていたそうです。今ではあまり見かけませんが、雪道でお散歩をしたくなりそうな可愛さです!
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