みなさんは「北欧」という言葉から何をイメージしますか?デザイン、インテリア、サウナ・・・ミュージックやミステリーを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。どれも一過性のブームに終わらず、時間の経過とともに定番のスタイルやジャンルとなり、その魅力を深めている印象があります。そんな中で今「北欧住宅」への関心も高まってきていることを、ご存知ですか?北欧の家とは一体どんな特徴があるのでしょうか?今回は、その魅力に迫ります。
北欧とは、読んで字のごとく北ヨーロッパのこと。一般的には、フィンランド・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・アイスランドを指します。この5か国にはそれぞれ独自の魅力がありますが、共通点も多く、世界幸福度ランキング(※1)で上位の常連である事実はよく知られています。2024年ランキングでは、トップから順に1位フィンランド、2位アイスランド、3位デンマーク、4位スウェーデンと続き、残るノルウェーも7位です(ちなみに5か国の国旗デザインには全てスカンディナヴィア・クロス ※2 が使われているのも共通点)。このランキングは人々の主観・感覚に基づく抽象的なものですが、北欧諸国が上位を占めるのには理由があります。その1つが「共通する文化や社会制度」の存在。多くの人の頭の中に、北欧の「手厚い福祉」が思い浮かぶのではないでしょうか。
「福祉」とは、もともと「幸せ」という意味で、英語では「welfare」または「wellbeing」。誰もが幸せに、快適に、豊かに暮らしていけるよう協力しあうこと。北欧諸国には「安心して暮らしていける社会や環境をつくることによって、みんなで幸せになる」という価値観があります。福祉の対象は限定されず「みんなで」というのがポイント。そのため、この感覚は公的な医療・教育はもちろん、生活の全て・・・例えば、さまざまな人生の選択における自由度、透明性の高い政治、自然との共存にまで影響します。人々が、家や暮らしを大事に考えることもうなずけます。衣食住の優先度は住>食>衣で、「住」を大切にすることは心を豊かにすること———これが、北欧に共通する思想なのです。
では、心の豊かさにつながる家とは一体どんなものなのでしょうか?「北欧住宅」の特徴を見ていきたいと思います。
※1 毎年3月に国連の関連機関から発表される「世界幸福度報告(World Happiness Report)」によるランキング
※2 左側に交点が寄った横長の十字。主にスカンディナヴィア周辺の国々の国旗デザインとして採用されている。
PICK UP!北欧を象徴する?!独特の言葉家や暮らしへの優先度が高い北欧には、日本語や英語に訳しにくい独特の言葉があります。例えば【ヒュッゲ(hygge:デンマーク語)】は“居心地のいい空間や時間”を、【ミューシグ(mysig:スウェーデン語)】は“心地よい空気・空間・時間”を、【コーシェリ( Koselig:ノルウェー語)】は“心がホッとする空間や時間”を意味し、いずれものんびりと心地よい状態であることを指します。他には“コーヒーブレイクする時間、またその習慣自体”を示す【フィーカ(fika:スウェーデン語)】や【カハヴィタウコ(Kahvitauko:フィンランド語)】・・・意味は違えど似たような感覚で使われる言葉かもしれません。単にコーヒーを飲むと言うよりは、一息ついてリラックスしながら人との繋がりを深めることが目的で、この習慣は家庭に限らず学校や職場でも取り入れられています。 |
では「北欧住宅」の魅力を大きく3つのポイントから見ていきましょう。どれも“心の豊かさ”に基づいた発想であることがお分かりいただけると思います。
世界的に人気の北欧デザイン。そのデザインが生まれた背景を知ると、なぜ魅力的なのかが見えてきます。北欧は日本と同様に四季がありますが、1年の約半分が冬。緯度が高く日照時間が短いことから、寒くて暗い時間が長いのが特徴です。必然的に長い時間を過ごす家では、快適に楽しく、安らげる時間をつくりたい———北欧デザインは、そんな想いからスタートしているのです。
北欧のインテリアの特徴は、シンプル&ナチュラル。日照時間が短い時期でも室内をやさしく、明るい印象にしてくれる白やアイボリー、ベージュをベースカラーに、木を上手に組み合わせて温もりをプラス。そこにカーテンやラグ・クッションなどのファブリックでアクセントを加えるのが一般的です。
日本と同じく、北欧は木に親しみのある国々。木の特性を知りつくした職人たちがつくる、デザインと機能を兼ね備えた良質な木製家具は多くの人に愛されています。また、自然との繋がりが心を豊かにするとの考えから、植物や動物がデザインされたテキスタイルも豊富です。北欧の人々は、やさしいナチュラルトーンやアースカラーに大胆な色やデザインを組み合わせるのがとても上手なのです。それは長く暗い冬を、家の中で快適に楽しく過ごすための工夫というわけです。
長い冬の間には雪も降り積もるため、「北欧住宅」の屋根はダイナミックな大屋根をはじめとする三角屋根が主流です。外壁は明るい色味が多く、雪に包まれた暗い冬でもホッとするような雰囲気。また北欧では、家は街の景観をつくる大切な要素と考えられ、それぞれ違った魅力を備えつつも統一感ある美しい街並みを生み出しています。伝統的な家は「まるで絵本から出てきたような、かわいい家」そのものですが、最近はモダンな印象の家もあります。
窓は、インテリアにも外観にも影響する重要なポイント。「北欧住宅」には大きい木枠の窓が比較的たくさんついてます。日照時間が短いからこそ、室内には少しでも多くの光を取り入れたいと、窓が大きく取られているのです。また窓は、外観デザインにおいてもアクセントとして重要な役割を果たします。視覚的にもあたたかな印象を与えてくれる木製窓は、自然素材ならではのぬくもりや深みを備え、外観の表情を豊かにします。
北欧において、デザインを考える際は美しさだけでなく、常に機能性の高さも追求されます。それはインテリア、外観、窓においても同じ。それゆえ「北欧住宅」は、時代や流行に左右されないタイムレスなデザインとなっています。
「北欧住宅」の大きな魅力は、その快適さ。「安心して暮らしていける社会や環境をつくることによって、みんなで幸せになる」という北欧に共通する価値観は、住まいの性能にも表れています。「北欧住宅」の発想のベースは“人が快適に暮らせる”ことなので、建築基準も住まう人の快適・安全にフォーカスされているのです。
特に冬の寒さが厳しい北欧で、安全・快適な暮らしを送るためには、住まいが暖かいこと、温度差が少ないことが重要です。そこで北欧諸国は、国レベルで温熱環境の向上に取り組んできました。例えばスウェーデンの建築基準は、1975年に世界に先駆けて住宅の気密性能を規定しました。建物の気密性能を高めることで断熱性能が向上し、健康的な温熱環境を叶えられるためです。フィンランドでは、人が暮らす建物の室温は21℃以上と定められており、下回るような性能の建物は倉庫や物置と同じ扱いとなっています。また快適な温熱環境の維持に重要な役割を果たす窓は、断熱性に優れた木製が主流となっています。
北欧の国々では生涯、自分の家で暮らすことが望ましいと考えられており、建築基準でも年齢や病気や障がいの有無などに関係なく、誰にとっても快適な住まいであるかを重要視しています。例えばスウェーデンでは1976年にバリアフリー法が整備され、車椅子の使用ができない新築住宅は建てられなくなりました。翌1977年にはデンマークでも住宅のバリアフリー化が義務化されています。もちろん住宅のバリアフリー化と同時に、手厚い福祉や社会制度によっても、安心の暮らしが支えられています。
年齢を重ねるにつれて、身体機能が弱くなるのは避けられないことで、誰もがいつかそれを経験することになる・・・それゆえ北欧における快適さの対象は全ての人。北欧の建築基準は、つくる側ではなく、暮らす人を中心に考えられたものなので、「北欧住宅」ではいつまでも安心の生活が送れるのです。
資産価値が持続する点も「北欧住宅」の魅力です。北欧には築100年、200年という長寿命の木の家が珍しくありません。そして驚くことに、人々はその家で今も心豊かに快適な暮らしを送っています。デザイン性と快適性を兼ね備えた、質の良い住宅に“住み継いでいく”という文化なのです。
「北欧住宅」は厳しい自然環境のもとで育まれた良質な木で作られるため、丈夫で耐久性に優れています。また長く住み継いでいくためには手入れ(メンテナンス)も必要不可欠で、木の家はその点でも大きなメリットがあります。コンクリートや鉄を違って木の家は修理やリフォームに対応しやすいため、時代や住まい手の希望に合わせてアップデートさせながら暮らしていくことができるのです。資産価値の続く家に暮らす安心感は、精神的・経済的なゆとりを生み、心を豊かにしてくれることでしょう。
ここまで「北欧住宅」の魅力を見てきました。ベースとなる価値観は、全てが“心の豊かさ、安らぎ、安心”につながっています。この価値観は、日本で暮らす私たちにとっても大切なことだと思いませんか?
長く快適・安全な暮らしを送れるのが「北欧住宅」ですが、日本はどうでしょうか?実は、日本の65歳以上の約3分の2が「現在の住まいや環境で気になっていることがある」というデータ(※2)があります。具体的に、どんなことが気になっているのでしょうか?下の図をご覧ください。
また同じ調査対象者に介護が必要になった時に住みたい場所について聞いたところ、2分の1近くが「現在の住宅に住み続けたい」と答えています。現在の住まいや環境で気になることはあるけれど、介護が必要になっても住み続けたいという希望が多い・・・これからの日本では、ますます住環境の充実が重要な課題になりそうです。
そこで次からは、北欧スウェーデンで生まれ、日本の気候風土に合わせて進化した住宅を紹介したいと思います。
北欧スウェーデン生まれで、日本の文化・気候に合わせて進化した住まいがスウェーデンハウス。そのDNAには、しっかりと「北欧住宅」の思想が刻まれています。ではポイントを絞って見ていきましょう。
まずはインテリア・外観・窓のデザインを、写真でご紹介します。シンプル&ナチュラル、流行に左右されないタイムレスなデザインが魅力。長く愛せる・愛されるデザインは、心地良く快適な暮らしを叶えます。
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スウェーデンハウスに備わる2つ目の「北欧住宅」DNA=快適性能についてもみていきましょう。
スウェーデンハウスは、家中を快適な温度に保つことができます。それは床・壁・天井を分厚い断熱材で包み込み、家全体の隙間をできるだけ少なくした高気密・高断熱構造だからです。建物の温熱環境を考える時には、断熱性能と気密性能を必ずセットで考えるのが鉄則。というのは、たとえ家全体を断熱材で包み込んでも、建物に隙間が多ければ、そこから熱が出入りしてしまうからです。では一体どうやって、本当に快適な高気密・高断熱住宅かどうかを見極めればいいでのしょうか?チェックすべきは、快適さを具体的な数値で表せるQ値・U値(ともに断熱性能を表す指標)・C値(気密性能を表す指標)という物差し。間取りや施工方法で1棟1棟の値が異なるので、自分が暮らす家の数値を確認することが大切です。スウェーデンハウスはQ値・U値を計算、C値を実測して、全ての家が高気密・高断熱性能を備えていることを確認しているため安心感があります。また、快適な温熱環境の維持に重要な役割を果たす窓には、断熱性に優れたスウェーデンハウスオリジナルの木製窓を採用しています。
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PICK UP!快適さと間取りの話新しい家を建てるなら、どんな間取りがいいか・・・考えたことはありますか?実は快適な暮らしを送るためには、間取りと建物性能の関係に注意が必要です。例えばリビング階段や、階段上のフリースペース、吹き抜けなどは人気がありますが、高気密・高断熱性能を備えた住宅でないと、暑かったり寒かったり、冷暖房費がかさんだりといった問題が起こってしまいます。 |
スウェーデンハウスでは「何だか広々と感じる」「階段の上り下りがしやすい」という声がよく聞かれます。それは設計の基準となる寸法(モジュール)が、福祉先進国スウェーデン由来だからかもしれません。日本では910mmなのに対し、ゆとりのある1,200mmが基準なので、例えば廊下は、小さな子どもと並んだり、大きな荷物を持っても歩きやすく、車いすでも大丈夫。一般的に転倒事故が起こりやすい階段も、ゆったりした幅となだらかな傾斜を採用しています。「だれもが使いやすく」「どんな時も気持ちよく」・・北欧で当たり前のバリアフリー思想は、スウェーデンハウスにも備わっています。
「資産価値の持続する家づくり」はスウェーデンハウスの大切な理念。主要構造に使用しているスウェーデン材は、厳寒地でゆっくり成長するため年輪の密度が均一に詰まり、強度が高いという特長があります。良質な木材を使い、日本ならではの地震や台風、高温多湿などの気候風土に対応できるよう進化させた住宅がスウェーデンハウスなのです。快適・安全な暮らしを長く見守るサポートも万全で、性能や美観の維持だけでなく資産価値も高めていくことができます。
PICK UP!安心の50年間無料定期検診システム「ヒュースドクトル50」どんな素材・工法の家でも、性能や美観、資産価値の維持にはメンテナンスが必要不可欠です。スウェーデンハウスには、住まいをしっかりと見守り続ける50年間無料定期検診システム「ヒュースドクトル50」があります。家が完成して引き渡しされた後は1軒ずつ家のカルテが作成され、10年にわたって定期点検を実施。その後も50年目まで5年ごとに要望に応じて検診が行われ、メンテナンスについてアドバイスを受けられます。良いものを長く大切にする北欧の文化は、スウェーデンハウスのメンテナンス体制にも表れているのです。 |
今回は「北欧住宅」の特徴と、その思想を受け継いだスウェーデンハウスについて紹介しました。北欧と日本は物理的には遠い距離にありますが、木に親しむ文化は共通で、北欧のライフスタイルや住まいの価値観は私たちにもフィットします。そして、この価値観は健康や安全だけでなく、資源やエネルギー保護の観点からも、今まで以上に注目されていくはずです。これから先も心豊かに暮らしていくために、「北欧住宅」のDNAを持ち、日本の気候風土に適した高い性能を持つスウェーデンハウス。ぜひモデルハウスで、心地良さを体感してみませんか?