福祉や幸せな国ランキング上位で知られるスウェーデン。そんな国の子育てってどんな感じ?スウェーデンで子育てした日本人ママのショートコラムをご紹介!
スウェーデンの保育園では午前10時頃にSamling(サムリング)という朝礼のようなものがあります。それぞれのクラスルームに集まって歌に合わせて名前を呼び、誰がお休みなのかを確かめたり、歌を歌って手遊びをしたり踊ったりします。時には自分の好きなおもちゃやぬいぐるみを自宅から持ってきて、一人ずつそれについてお話しすることもあり、プレゼンテーションの初期の訓練かと思えるプログラムもあります。
2000年始め頃までは「昼間のお家」という意味の「Daghem(ダーグヘム)」を短くして「Dagis(ダーギス)」と呼ばれていました。その名のとおり、スウェーデンの保育園はお家のような造りになっています。小さな流しがついた部屋にはダイニングテーブルがあり、そこで昼食やおやつを食べたり、別の部屋にはソファーがあり、リラックスして本が読めるようになっています。そのほかに、お昼寝する部屋やおままごとができる部屋もあります。
こうして親と離れている間も、自宅にいるような環境で過ごせるようになっています。
現在、スウェーデンの保育園は、日本の幼稚園と保育園を一緒にしたような施設になっています。「Dagis(ダーギス)」と呼ばれていた保育園は、2003年にシステムが変わり「Förskala(フォーシュコーラ)」という就学前の教育機関に含まれました。それまでは情緒的な教育以外は一切しなかったのですが、3歳からは遊びながら文字や数字を教えるカリキュラムが導入されるようになりました。数年前、久しぶりに訪れた保育園では、至る所に文字や数字が貼られているのを見て、私の娘たちが通っていた頃とは随分雰囲気が変わっていたので驚きました。
実はストックホルムのような都市では、日本と同じように保育園不足も深刻な問題なんですよ。最近は私立の保育園も増えましたが、人気の保育園に入るためには生まれた頃から申請をして入園希望の列に並ぶことも多いようです。
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