今回は「木の住まいとエコロジー」についてお話します。木の家が人にも地球にも優しいのは、実はこういう理由があるのです。
▲10分ほど炎にさらされた場合のスウェーデンハウス構造材断面図
実は木は火に強いのです。なぜでしょうか?木材は燃えると表面が焦げて炭化層が形成され、内部まで火が通りにくくなるという性質を持っているからです。これに対して鉄は550℃を超えると変形を始め、800℃以上の熱がかかると急激に強度が劣化してしまいます。そのため短時間で屋根が落ちるなどの被害が予想されますが、木はゆっくりと燃えていきます。その速度は、1分間に0.6mm~0.8mm。しかもスウェーデンハウスの構造材は、樹齢が高く木目の詰まった太い木材を採用しているため、仮に10分ほど炎にさらされても、なんと一般的な2×4の構造材と同程度の断面積が残っていることになります(※上図参照)。
また、太く頑丈な木を使う窓も同様、燃える速度がゆるやかです(国土交通省認定防火設備)。これに比べ、アルミサッシは温度上昇とともに強度が低下し約300℃に達すると変形を始めます。
スウェーデンハウスの構造は火の広がりを抑える工夫もしています。天井の空洞に充満したガスが限界に達すると一気に着火する、恐ろしい「フラッシュオーバー現象」。このフラッシュオーバーの発生を防ぐため、構造や壁パネルの内側の要所要所にファイアストップ材を施工しています。これによっても、火が広がるのを抑えます。スウェーデンハウスの構造材が、火事にすこぶる強いこと、納得していただけましたか?
▲「フラッシュオーバー現象」を防ぐ、ファイアストップ材のはたらき
スウェーデンハウスの「木質パネル工法」は、壁式工法と呼ばれる2×4工法と同様、住まいを壁・床・屋根の6面体でがっちりと支えるもの。もともと耐震・耐久性に優れた特徴を持っています。
▼スウェーデンハウスの木質パネル工法の特徴
(1)構造材質 | 年輪のぎっしり詰まった、堅く粘り強いスウェーデンの木を使用 |
(2)太さ | 一般的な2×4工法の約1.6倍の断面積で使用(※下図参照) |
(3)製作環境 | 壁パネルなどの主要構造部は、品質管理の厳格なスウェーデン現地工場で製作 |
特に(3)については、圧倒的な断熱・気密性を確保するために重要な、断熱材、木製サッシ3層ガラス窓、気密材などをしっかりと組み込みます。一般的な2×4工法では、こういった作業を建築現場で行なうため、作業時の気候条件や人的条件などで、品質にばらつきが出やすくなります。
また、2×4材では断熱材をどんなに入れても89mmの厚さしか入りませんが、スウェーデンハウスでは120mmの厚さの断熱材がきっちり入れられます。これが断熱性能の大きな違いです。工場には、安定した作業環境や設備が整っており、専門の熟練工が製作に当たりますので、歪みやたるみのない安定した品質が得られます。
その他の構造材についても、現場で施工しやすいようにプレカットを施しますので、現場では各パネルの組み立てや接合の精度を上げることに集中できます。パネルの接合に当たっては、各種の緊結金物を要所要所に配置し、万全な強度を確保します。
▲スウェーデンハウスの枠材は一般的2×4材の1.6倍
▲発育量が伐採量を上回るスウェーデンの森林資源
地球温暖化とスウェーデンハウス。一見、あまり関係のないことのように思えますが、実はスウェーデンハウスが木材を使うことは、温暖化の防止につながっています。
樹木が光合成のために二酸化炭素(CO2)を吸収して酸素を放出しながら成長することはご存知ですよね?そして木には、地球温暖化の一因でもある二酸化炭素を内部に固定化する(=蓄える)性質があります。しかも驚くことに、その機能は木材として住宅になっても継続されるのです。つまり、木を用いて家を建てることは、街に森をつくるようなもの。
また、若い木の方が、成長した木に比べてより多くのCO2を吸収するので、北欧の厳しい自然の中で成長した木目の詰まった樹齢の高い木を使用して高耐久の家をつくり、伐採後は苗木を植えて若い木を育てる「植林と住宅の循環」を計画的に行うことで、結果的に地球温暖化防止につながるといえるのです。
▲木を1とした場合の素材生産における消費エネルギーの比較
まだ具体的ではないけれど、家づくりに興味があるという方は、一度モデルハウスに足を運んでみてください。木の住まいの魅力は、パンフレットやインターネットだけではなく、「見て」「触れて」その空間に身をおくことで、より実感いただけるものなのです。公式ホームページから、モデルハウス来場予約をしていただければ、お待たせすることなく優先的にご案内いたします。まず、ご近所のモデルハウスからお散歩がてらにいかがですか?