掲載号:The SWEDEN HOUSE No.190
たくさん太陽を浴びてゆったり過ごした「夏の家」から去る時期になった。家の外側を見ると、傷んだところがいくつもある。なにしろ、古い家だ。母親のおじいさんが建てた家だという。まずはペンキ塗り。道具は揃っているが、新しい塗料を買ってきた。ルフトヒュース(あずまや)の水色を重ね塗りする。母屋の煙突のレンガも歪んできた。見た目は素敵だけれど、冬の雪に耐えるよう、レンガをしっかり積み直す。それから、窓枠も外枠の傷んだ箇所は直したい。それからそれから…。白夜の季節も最後は忙しい。でも、すべては《来年のため》。また、素敵な夏を過ごせますように。
Prof ile
深井せつ子
画家。北欧各国の清涼な風景に魅かれ、北欧行を重ねながら、個展・出版等で作品の発表を続けている。絵本に『イェータ運河を行く』、『風車がまわった!』、『一枚の布をぐるぐるぐる』など。北欧絵本『森はみんなの保育園』は昨年10月に出版された(全て福音館書店)。
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