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Sweden 旅の途中で(2014年⑦)ヴァイキングアクセサリー

作成者: スウェーデンハウス|2024.10.03

掲載号:The SWEDEN HOUSE No.164

ヴァイキングアクセサリー

北欧の装身具が好きな私は、アンティークショップを覗いて歩くのが楽しみの一つ。ストックホルムの旧市街には魅力的な骨董店街がある。でも、質が良い品は高価な上、臆病者の私は、アンティークに人の魂が宿っているようで、身に付けるのがちょっと怖い。

ある時、博物館には昔の装身具の復刻版が販売されているのを知った。「昔のものだけど新品」、これは私にとってベストの選択だ。

以来、歴史博物館等で復刻装身具を購入するのが恒例になった。今はヴァイキングの装身具に惹かれている。

ヴァイキング船博物館はノルウェーとデンマークにあり観光名所になっている。そのためか両国に「ヴァイキング」のイメージが強い。が、スウェーデンにも多くの遺跡がある。彼らは交易を盛んに行い、ヨーロッパの河川を利用して黒海、カスピ海や地中海まで出かけていた。

「ヴァイキング=略奪者」という一般概念が強いが、地元においては農業や漁業にいそしみ家族を持ち、地域社会を構成していた。彼らの全てが”海の略奪者“だったわけではない。

また、彼らが作る装身具は、デザインが幾何学的で、造りが緻密だ。遺跡からの出土品には金・銀・銅製があり、博物館の復刻製品も同様なのが嬉しい。

上のカットは私がこれまでに購入してきた復刻アクセサリー。金製の指輪も好きだが、銀製品がなかなか味わい深い。使うほどに美しくなっていくようで、見とれてしまう。

右側の女性のネックレスは、石やガラス、金属を連ねたもの。ブローチはマントや胴着をつなぎとめる役をしていた。これも見事な造りだ。工芸技術にたいへん秀でていたらしい。当時使われていたルーン文字も現在は解読されていて、当時の文化がひもとかれている。

 

Prof ile
深井せつ子
画家。北欧各国の清涼な風景に魅かれ、北欧行を重ねながら、個展・出版等で作品の発表を続けている。絵本に『イェータ運河を行く』、『風車がまわった!』、『一枚の布をぐるぐるぐる』など。北欧絵本『森はみんなの保育園』は昨年10月に出版された(全て福音館書店)。

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